奄美大島とシーカヤック

シーカヤックとは

シーカヤックツアー

今では、日本でもすっかりメジャーなマリンスポーツとして知られる様になったのでは無いかと思います。海のカヌー、シーカヤックです。

シーカヤックのルーツは、北の海に住む先住民族、イヌイットの狩猟用の船だったと言います。それがどんな形でかはすっかりと忘れてしまいましたが、欧米で広がり、こうして日本でも遊ぶことが出来る様になりました。

アウトドア遊びにおけるシーカヤックのポテンシャルは素晴らしい物があり、キャンプ道具と一週間分の食料を持って、南の島の無人島巡り、そんな遊びが出来るのです。

好き者にとっては夢のような遊び道具です。

最近でこそ、シーカヤックで長い旅どころか、パドルを持つ事も無くなりましたが、その昔は一ヶ月もこの玩具と一緒に島から島へと漕ぎ渡り、南の島を満喫して遊んで暮らした事もあるぐらいに夢中になったものです。

奄美シーカヤックマラソン

奄美シーカヤックマラソン

奄美大島へ行ってシーカヤックの話をすると、地元奄美の殆どの人が「奄美シーカヤックマラソンIN加計呂麻」を前提に話をされます。

奄美シーカヤックマラソンは今年(2017年)でなんと25周年、25年間も行われている、奄美大島南部、瀬戸内町の伝統ある名物イベントとなっています。

マラソンなので、何十キロもシーカヤックで競争する競技な訳ですが、弊害もある訳です。既に書いた通り、シーカヤックは自由に海を行き来する遊び道具。

もちろん、誰もが本気で競技に取り組むはずもなく、南の島の蒼い海の上を漕ぎ進むだけでも楽しいのは間違いなく、シーカヤックの名物イベントとしてある事は間違いありません。年に一度、この奄美のシーカヤックマラソンに参加することを楽しみにしているという知人が実際におります。

が、シーカヤックはもっと色々な遊び道具としてあるのになと思うと、マラソン前提に語られる奄美のシーカヤックマラソンには違和感を覚えると言うのが個人的なこのイベントへの感想です。

もう、随分前の話になりますが、たまたまたシーカヤックで遊びに出かけた奄美で、このイベントが行われて居ました。私は南の島のキャンプを楽しみに来ているので、マラソンなどには出ませんが、出場しないのであれば他所へ行け、と邪険にされた事があり、以来、どうにも好きになれません。

それでも、昨年(2016年)奄美を訪れた際に見た、シーカヤックマラソンの風景は、久しぶりにシーカヤックに乗りたいなと思う良いものだったのです。

マングローブのカヌー体験

マングローブのカヌー体験

瀬戸内町の隣村、住用村(すみようそん)には最北端と言われるマングローブの原生林があります。西表島に次ぐ日本では二番目の規模だとか。私は西表のマングローブもカヌーで遊んだ事があるので知っていますが、入り組んだ水路など、お国自慢も合わせて奄美のほうがと思います。

マングローブについての詳細は他所に譲りますが、住用のマングローブはメヒルギ・オヒルギの二種類で構成されており、干潮時でも満潮時でも見ごたえのあるマングローブカヌーを楽しめると思います。

このマングローブの原生林をシーカヤックではありませんが、カヌーに乗って遊ばせてくれるツアーがあります。

住用 マングローブ

こんな風に、間近で見るマングローブは見事なものです。カヌーででもなければ見ることは出来ないかもしれません。

干潮時にはミナミコメツキガニやシオマネキなどを始めとする生き物観察、潮が満ちて来れば原生林の中の細い水路をカヌーで進む事が出来ます。

黒潮の森 マングローブパーク

黒潮の森 マングローブパーク

カヌーツアーやマングローブの展示室にステージなど、各種施設が整備され、道の駅の機能としてレストランなどもあります。名瀬から瀬戸内町へ向かう際には、休憩場所として必ず立ち寄りたい場所です。

シーカヤックツアー

シーカヤックツアー

画像の様に、無人のビーチへ上陸して、木にハンモックを吊るしてキャンプが出来る様なツアーがあるかどうかは知りませんが、シーカヤックツアーを開催するツアー会社は幾つかあります。検索すると幾らでも出てくるので、それらのツアーを利用するのも良いかもしれません。

残念ながら、奄美に限らずシーカヤックをレンタルして遊べるショップは日本には無いと思います。我々観光で南の島を訪れる者が、シーカヤックで遊びたいと思えば、ツアー会社を利用するしか無いのが現状なのです。

理由は、やはり一定の危険が伴う遊びだという事があります。

そもそもという話もあって、シーカヤックを個人で所有するのは、保管場所や運ぶ手段など考えると現実的ではありません。

私なども専用の艇庫を借りて、専用の車を持ってシーカヤックを楽しんでいた程で、シーカヤックという遊びが一般的にならない理由の一つには、維持管理という問題があるのはのは間違い無いでしょう。